土曜自由大学

春と秋の土曜日に行っている無料講座「土曜自由大学」のご案内です。

土曜自由大学とは

本学の「人文科学研究所」「キリスト教文化研究所」と「品川区」が共催で、春は5月、秋は10月の土曜日に行っている無料の公開講座です。各分野の専門家の講義を一般の方に聴いていただこうという趣旨の講座です。品川区を通じてお申し込みいただけます。ぜひご参加ください。
土曜自由大学


第43回土曜自由大学(春のコース)プログラム

2025年5月24日(土)

13:00~

開講式挨拶

清泉女子大学 人文科学研究所長                鈴木 崇夫 (すずき たかお)
品川区 文化観光戦略課長                   大森 直人 (おおもり なおと)

13:10~14:40

●テーマ
テレビの未来はどうなるのか

●講演要旨
 スマートフォンの普及によって、テレビの社会的価値が低下していると言われます。広告費は2019年にネットに抜かれ、接触時間も減少傾向にあります。居間で家族揃ってテレビを見る光景は昔のことのようです。近年では動画配信サービスが番組制作にも乗り出し、テレビ文化の根幹である制作力が揺らぎ始めているという指摘もあります。テレビはこれからどうなるのか。テレビの歴史を振り返りつつ、その未来を展望します。



●講師
清泉女子大学地球市民学部教授   兼清 慎一 (かねきよ しんいち)
慶應義塾大学を卒業後、NHKに記者として入局。フランクフルト支局長、ロンドン支局長、報道局ネットワーク報道部チーフプロデューサー、ニュース番組?ニュースサイト編集責任者等を歴任。2015年、八ヶ岳南麓の山梨県北杜市に移住をきっかけに、NHKを退局し、山梨県立大学の教員を経て現職。北陸先端科学技術大学院大学?JAIST博士後期課程所属。修士(知識科学)。

14:50~16:20

●テーマ
絵画のなかの植民地
 ―メキシコ史の視点から―


●講演要旨
 みなさんは、日本や欧米以外の地域の、数百年も昔の絵画を眺めた経験は、あまり多くはないのではないでしょうか。今回は、そういう絵画のうち、メキシコのものをご紹介します。時代はスペインが植民地支配していた16-19世紀、日本だと戦国から江戸時代に相当します。当時のメキシコでは、ヨーロッパの技法に、日本や中国、それに現地在来の手法が加わって、多彩な絵画が描かれました。そういう絵画のなかに当時の社会がどのように描かれていたのか、観察します。



●講師
慶應義塾大学商学部教授   伏見 岳志 (ふしみ たけし)
東京大学大学院総合文化研究科修了。博士(学術)。専門は、ラテンアメリカ史、環大西洋史。おもに、メキシコなどのスペイン領各地のモノや情報の流通について研究している。共著に『近代ヒスパニック世界と文書ネットワーク』(悠書館)、『史料が語る東インド航路』(勉誠出版)、『1683年 近世世界の変容(歴史の転換期 7)』(山川出版社)などがある。


2025年5月31日(土)

13:10~14:40

●テーマ
『源氏物語』の楽しみ方


●講演要旨
 『源氏物語』は、日本の古典を代表する傑作として、海外にも知られている素晴らしい作品です。しかし、一方で、1000年も前の長編物語ということもあり、現代語訳でさえ気軽に読むことができないと思われているのもたしかです。本講演では、昨年の大河ドラマ「光る君へ」などを例として、現代においてどのように『源氏物語』が受容されているのかを確認しながら、肩の力を抜いて『源氏物語』を楽しむコツを考えていきます。


●講師
清泉女子大学総合文化学部教授   藤井 由紀子 (ふじい ゆきこ)
島根県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程(文化表現論専攻)修了。博士(文学)。大阪大学助教等を経て、2010年より清泉女子大学教員。『源氏物語』を中心とした平安?鎌倉時代の物語文学を専門とする。おもな業績に、『異貌の『源氏物語』』(武蔵野書院 2021年)、『兵部卿物語全釈』(武蔵野書院 2019年)など。NHK Eテレ「趣味どきっ!」シリーズ「源氏物語の女君たち」(2024年2?3月放映)で講師を務める

14:50~16:20

●テーマ
ジェンダーの視点で読み解く「源氏物語絵巻」

●講演要旨
 国宝?源氏物語絵巻?「横笛」段には、高位の貴族である雲居雁の乳房があからさまに描かれています。従来この描写は、非貴族性や貴族女性の反モデルを示すものと解釈されてきました。しかし絵巻の詞書や源氏物語本文と比較すると、描かれた雲居雁の乳房の表象は明らかに異なっており、特別な意味が付与されたものと考えられます。本講座では、新たな視点から考察を行い、雲居雁の乳房にいかなる意味があり、どのような物語を視覚的に語っているのか考察します。


●講師
日本女子大学国際文化学部准教授   水野 僚子 (みずの りょうこ)
学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。徳川美術館研究員、日本学術振興会特別研究員、国立歴史民俗博物館研究員等を経て、2009年より大分県立芸術文化短期大学国際文化学科、2012年より日本女子大学人間社会学部文化学科准教授として勤務。2023年より現職。専門は日本の物語絵画の研究、表象文化論。研究では、ジェンダーや階級、ポストコロニアルの視点を重視する。近年話題となった国立歴史民俗博物館の展覧会「性差の日本史」(2021)では、展示プロジェクト委員を担当。



申し込み方法

必要事項

往復はがきに「清泉女子大学“土曜自由大学”希望」として、
以下をご記入のうえ、下記宛にお送りください。
?住所
?氏名(ふりがな)
?年齢
?連絡先電話番号
?視覚、聴覚等の配慮希望の有無

〒140-8715 品川区広町2-1-36 
  品川区文化観光戦略課 生涯学習係 まで

※品川区ホームページから電子申請もできます。
品川区ホームページの電子申請からお申込みください。

申込期間(春のコース)

4月11日(金)~ 5月2日(金)〈必着〉

受講にあたって

受講料無料
受講対象者16歳以上で受講を希望される方
定員150名(定員を超えた場合は抽選)抽選の結果は5月9日以降になります。
会場清泉女子大学 2号館4階 240教室
受講上の
注意
?受講には品川区発行の受講証が必要です。
 受講を希望される方は、必ず申込手続きをお取りくださいますようお願いいたします。
?いただいた個人情報は(1)出席簿の作成(2)事務連絡(3)統計資料作成を目的に使用させていただきます。

お問い合わせ先

品川区文化観光戦略課 生涯学習係     
TEL:03-5742-6837(直)  FAX:03-5742-6893